
何を今更!
以前書いた
ジミ・ヘンドリックスがロック・ギター史において必然の先駆だとしたら、現在のロックのみならずポピュラー・ミュージック全般への影響力をして、ビートルズ以上は存在しない。
ザ・ビートルズ(1962~1970)には、世界中にマニアが存在し、書籍他資料は膨大に出回っている。何を今更……。
僕は1966年の武道館来日公演のとき、10歳だった。だから当然そのときはビートルズなんて知らなかった。ただ日本におけるビートルズの影響下の“グループ・サウンズ(GSブーム)”は、当然知っていて、“勝ち抜きエレキ合戦”なるTV番組も熱心に観ていた。
“勝ち抜きエレキ合戦”は勝ち抜いたアマチュア・ギタリストが賞品にエレクトリック・ギターとギター・アンプを貰えるという番組だった。しかし、僕は同年から放映が始まったウルトラマンに夢中な子供でしかなかった。

今もよく憶えているのだが、夏休みに13歳と16歳の従兄弟の家に海水浴で遊びに行ったとき、従兄弟達が二人で会話していた。
「ビートルズみたいな毛唐の長髪のバンドが、武道館で演奏するなんて考えられないよ」
「そうだよなあ、武道館が汚れるよなあ」
ってな従兄弟達のやりとりに10歳の僕は、「そうなのか、ビートルズって武道館を汚しに来るのか」と訳がわからず、うなづいていたのだ。
今や、ビートルズの曲はクラシックのようにデパートやスーパーのBGMに使われるし、オフィス電話の保留音にも流れるぐらいだ!
そして、世界中にビートルズのリスペクターと呼ばれるミュージシャンが存在する。
70年のT.レックス、ベイ・シティ・ローラーズ、80年代後半のブロス、そして90年代のオアシスも“第二のビートルズ”として賞賛されてきた。それは世界がいかにビートルズというビッグ・バンドの解散を惜しんでいたか、再びビートルズのようなバンドの登場を渇望していたかを物語っている。
日本でも古くはチューリップ、最近ではミスター・チルドレン、奥田民生などビートルズが好きでたまらないミュージシャンは後を絶たない。
団塊ジュニアやその子供達はビートルズを環境音楽として体感してきた世代だといえる。知らなくても親が聴いているし、あらゆる場面でビートルズが流れている環境に育った若者がバンドを組んで、曲を書けば無意識下でビートルズ的な臭いを出してしまうのは必然である。
それだけ圧倒的な影響力を誇るアーティストは、アートではピカソ、エンターティンメントではウォルト・ディズニー、日本のマンガ界では手塚治虫が匹敵する、と僕は思っている。

ザ・ビートルズは新しい時代を構築するべく、時代が生んだ必然であり、ビートルズの4人はその重責に生涯押しつぶされながらそれぞれの人生をひた走った。
ボブ・ディランやボブ・マーレー、
レッド・ツェッペリンの伝記で有名なライター、スティーブン・デイヴィスが今年ビートルズの伝記を発表した。残念ながら世界10カ国以上で翻訳本が刊行されたようだが、日本語版の出版は決まっていないそうだ。生前のジョージやポール、ビートルズゆかりの人々に膨大な取材をして書かれたもので、その中でジョンとポールの確執について書かれてあるそうだ。
僕の認識では、ホワイト・アルバム録音のあたりからジョンがオノ・ヨーコとスタジオに入るようになり、ポールとの確執に繋がったと思っていた。
しかし、解散後もジョンとポールは仲が良く、互いの自宅によく自作を持ち込んでフレーズやアレンジのアドバイスをしていたという。ジョンにはポールが必要だったし、ポールもまた然りだったのだ。
ビートルズの後期にはプライドが高くシャイなジョンは、直接ポールに意見を聞けない。
そのためにジョンはオノ・ヨーコさんにポールとのコミュニケーションの代役を望んだのだそうだ。決してオノ・ヨーコはジョンとポールの確執を作ったのではないというのが真相である。

ジョン、ポール、ジョージ、リンゴ、それぞれに解散後も活躍したし名作を世に送り出した。
だが、やはり4人はビートルズとしてこそ光り輝いていた。
4人でザ・ビートルズだったのだ。
※クリスマスの夜に、お宝ビートルズ! もう泣いちゃうよ……。
●Free as a bird●62年、キャバーンクラブ・ライブ●63年、 She loves you●Help!●A day in the life
●Yesterday/66年武道館●Hello Goobye●Hey Jude●70年、Let it be●SomethingBlog Ranking
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- 2006/12/25(月) 19:39:07|
- 大人のロック。
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| コメント:4
私の仕事場の先輩は、特にファンじゃないのに、ビートルズ日本公演に行ったそうです。
でもって、その後も軽井沢でジョンとヨーコに会ったそうです。
皮肉なものですねー(笑)
映像では、SOMETHINGが一番好きです。
でも、ジョンとジョージがもういないって、未だに信じられないですね・・・。
- 2006/12/25(月) 21:51:12 |
- URL |
- Nob #-
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Nobさん
>私の仕事場の先輩は、特にファンじゃないのに、ビートルズ日本公演に行ったそうです。
でもって、その後も軽井沢でジョンとヨーコに会ったそうです。
皮肉なものですねー(笑)
羨ましい、先輩です(笑)。
実際、ジョンが主夫していた頃、しょっちゅう日本に来ていたそうで、必ず軽井沢の万平ホテルに宿泊したそうです。
僕は神楽坂のジョン家族が通ったたという鰻屋に行ったことがありますが、まあ普通な味でした(笑)。
>映像では、SOMETHINGが一番好きです。
でも、ジョンとジョージがもういないって、未だに信じられないですね・・・。
SOMETHINGのPV?はなんか涙が出てきますね。
探し当てたとき、感涙しました。。。
いろいろ、批判も多いYOUTUBEですが、こうやって今は亡き偉大なアーティストを観れるのは素敵なことです♪
- 2006/12/26(火) 14:16:19 |
- URL |
- noodles2 #EpUBdlCE
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うーむ。全部YouTubeで見れちゃうんですねー。
私は The Beatles Anthology(DVD5枚組)を持ってるので、
すべて(多分)こちらの方で見てました。
DVDで入手できる映像が見れちゃうというのは、
やはりいろいろ問題がありそうですね・・・。
DVDを購入した人間にとっては複雑な気持ちです。
といっても、持ってないDVDの映像なら喜んで見るわけなんですが・・・。(^^;
要はソフトが高すぎるんですよね。
特に日本は何かとピンはねする構造を何とかしてほしいです。
すみません。話それてしまいました。
- 2007/02/10(土) 14:58:35 |
- URL |
- Penguinland #-
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penguinlandさん
>うーむ。全部YouTubeで見れちゃうんですねー。
私は The Beatles Anthology(DVD5枚組)を持ってるので、
すべて(多分)こちらの方で見てました。
DVDで入手できる映像が見れちゃうというのは、
やはりいろいろ問題がありそうですね・・・。
DVDを購入した人間にとっては複雑な気持ちです。
といっても、持ってないDVDの映像なら喜んで見るわけなんですが・・・。(^^;
要はソフトが高すぎるんですよね。
特に日本は何かとピンはねする構造を何とかしてほしいです。
すみません。話それてしまいました。
恐るべし、YouTubeですがこれからは、こうはいかなくなるかも知れませんね~。
ネット上において、著作権云々は微妙かと。。
僕の場合、画像もほぼ拾い物ですが、誹謗・中傷ではなく、賞賛なので文句いわれたらいつでも削除するつもりではいますが、それも本当は駄目なんですよね~。。。
- 2007/02/13(火) 12:29:35 |
- URL |
- noodles2 #EpUBdlCE
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