
すっかり更新が滞ってしまいました。
理由は、今回取り上げるマイケル・シェンカーの問題の新譜である。
ず〜っと、聴きこんでいました……。
『イン・ザ・ミッドスト・オブ・ビューティー/In The Midst of Beauty』は先月21日発売。2年ぶりのオリジナル・スタジオ・アルバムである。

今回のアルバム・クレジットは、MSG・SCHENKER-BARDENとなっている。
2006年11月の日本公演における演奏放棄、2007年夏のアルコール依存によるトラブルからのリハビリ・センター入院などで、さすがに周囲の信用を失いつつあったマイケル・シェンカーが、再びゲイリー・バーデンをヴォーカルに据え、
ニール・マーレイ(B)、
ドン・エイリー(KEY)、
サイモン・フィリップス(D)というほぼ1980年ファースト・アルバム『神(帰ってきたフライング・アロウ)/THE MICHEL SCHENKER GROUP』の全盛期と同様の布陣にこだわったことは往々に理解はできる。
単純にMSGでのクレジットを避けたのは、単にこのアルバムはセッション・アルバムだからであり、上記ミュージシャンたちとはバンドとしての正式な契約がかわされておらず、現に8月に決定した来日公演ではマイケル&ゲーリー以外、
クリス・グレン(B)、
ウェイン・フィンドレイ(G&KEY)、
テッド・マッケンナ(D)という布陣になっている。
要は、いまやマイケル・シェンカーは自身のギター演奏に主眼を置いており、バンドとしての重要性は重んじてはいない。
ある意味、
イングヴェイ・マルムスティーン状態である。
どんなに我侭で、弱子な駄目人間であろうと、あくまで “ 神 ” と崇めてくれる日本のありがたいファンのため、MSGの全盛時回帰をアプローチしたところで、今回のアルバムの仕上がりまでも名作ファーストの域に達するものでもない。
僕も兼ねてから主張してきたことだが、 マイケル・シェンカーという孤高の天才ギタリストが今ひとつ世界メジャーに乗れなかったのは、ヴォーカリストに恵まれなかったからだ。
特にゲイリー・バーデンが仇となっていると、僕は思う。
今回の懲りないゲイリー・バーデン起用に、マイケル・シェンカーという人のギタリストとしてのワンマンぶりと大いなる勘違い、あるいは精神的なもろさが相変わらず垣間見れてしまうのだ。
肝心な今作のマイケル・シェンカーの演奏は、残念ながら光輝く名曲はないにせよ、ソリストとしてばかり取り沙汰されてきた彼にしては、随所にハッとするほどのリフが散りばめられている。

01.
CITY LIGHTS ←曲をチェック♪
02. COMPETITION
03.
I WANT YOU ←曲をチェック♪
04. END OF THE LINE
05.
SUMMERDAYS ←曲をチェック♪
06.
A NIGHT TO REMEMBER ←曲をチェック♪
07.
WINGS OF EMOTION ←曲をチェック♪
08. COME CLOSER
09.
THE CROSS OF CROSSES ←曲をチェック♪
10. NA NA
11. I AM THE ONE
12. IDE ON MY WAY
※全曲、シェンカー/バーデンがソング・ライティング。
3、4、6、8、10のヘヴィなリフは、非常に僕好み♪
6における、
パープルのスモーク・オン・ザ・ウォーターを彷彿させるリフも愛嬌で、相変わらずの泣きのソロも健在なのである。
しかし、である!
それらの全てをゲイリー・バーデンのヴォーカルがぶち壊す。
ゲイリー・バーデンとてよる年並にか、まずシャウトがない。まあ、下手なので無理にシャウトしてほしくもないが、ステージではどうするつもりなのか?
彼的にはミュートの効いた大人なヴォーカル・スタイルという境地なのかも知れないが、どえらい勘違いである。
ただでさえ、ヴィヴラートでピッチが外れる弱点があるのに、盛んにそれを繰り返す。さらに下手糞なラップまでやっちまうもんだから、もうグチャグチャ。
台無しである……。
ほんとにゲイリー・バーデンって男は、根っからのイモなのだ。
実は今作のヴォーカルには、当初、あの
パープルの
グレン・ヒューズにも白羽の矢をたてていたそうである。
だが、原点回帰にこだわったマイケル・シェンカーは、ゲイリー・バーデンを選んだのだ。
大体、バンドとしてピークは1982年の
グラハム・ボネット在籍時である。
グレン・ヒューズが良かったのかは、さておき。
自身の栄光を阻み続けてきたゲイリー・バーデンをもって、原点回帰とするマイケル・シェンカーの今後は、相変わらず茨の道としか、僕には思えない……。
イン・ザ・ミッドスト・オブ・ビューティー♪試聴は
ここで
※過去のマイケル・シェンカー記事。
●
マイケル・シェンカー/大人になれないオヤジのロック2。
●
UFO(お宝動画付き)/大人になれないオヤジのロック38。●
スコーピオンズ/大人になれないオヤジのロック41。●
SUPER ROCK '84 IN JAPAN/大人になれないオヤジのロック60。
←One Day One Click! We Love“ROCK”!! テーマ:YouTube動画 - ジャンル:音楽
- 2008/06/12(木) 14:59:39|
- 大人のロック。
-
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| コメント:6
15さん
>マイケルの新譜ですか!
これは聴かなければ!!
ここ最近再結成とか復活多いですね
まさかマイケルも復活するとは…
いまや、クラシック・ロック・ブームだそうです。
まあ、2000年以降ロックが進化していないってことなんですが。。
新譜は、イモ・ゲイリーのヴォーカルを聞き流せば、マイケルのギター相変わらずカッコいいですよ〜♪
- 2008/06/18(水) 12:24:04 |
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- noodles2 #-
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初めまして!
いや~マイケルかっこいいです。
僕、始めたばかりですがギターやってます。マイケルを目標にしてます
僕は中学生ですが、周りにマイケル知っているやついなくて・・・音楽の話になると孤立してしまいます(泣)
- 2008/07/24(木) 16:51:19 |
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- もっちゃん #-
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もっちゃんさん
>初めまして!
いや~マイケルかっこいいです。
僕、始めたばかりですがギターやってます。マイケルを目標にしてます
こちらこそ、訪問&コメント感謝致します。
おお、なんと頼もしい!
昨今の早弾き至上主義はいかん!
マイケルのような叙情豊かでメロディアスなギタリストになって下さい!
陰ながら、オヤジも応援しています♪
>僕は中学生ですが、周りにマイケル知っているやついなくて・・・音楽の話になると孤立してしまいます(泣)
このブログはオヤジがオヤジに向けて発信していたつもりですが、同様な中学生の方たちからも支えてもらっています。
もっちゃんさんが成人したら、飲みながら僕が朝までマイケルを語ってあげますよ(笑)♪
- 2008/07/29(火) 12:57:01 |
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