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スティーブ・ヴァイ/大人のギタリスト講座11。(リンク・動画貼りなおし)

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僕がスティーブ・ヴァイを知ったのは、1985年デヴィッド・リー・ロスがヴァン・ヘイレン脱退後にソロ活動で発表した1986年『Sonrisa Salvaje』と1988年のアルバム『Skyscraper』であった。

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【Aポイント付】デヴィッド・リー・ロス David Lee Roth / Sonrisa Salvaje (輸入盤CD)
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【Aポイント付】デヴィッド・リー・ロス DAVID LEE ROTH / SKYSCRAPER (輸入盤CD)
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当時のスティーブ・ヴァイは79年~82年までフランク・ザッパと活動し、84年にアルカトラズにイングヴェイの後釜としてピンポイントで参加した直後で、ドレッド・ヘアであり、正直そのテクニックといい風貌が単にロック畑の人間ではないな? という期待を抱かせた……。

スティーブ・ヴァイは1960年6月6日、NYのロング・アイランド、カール・プレイスにて生を受けた。
71年に11歳でアコーディオンを手にするが、あまり馴染めずに13歳の頃、興味はギターへと移る。
最初のギターは、テンポの5ドルのエレクトリックだったという。
その頃、同級生だったジョー・サトリアーニからジミ・ヘンレッド・ツェッペリンの曲を教わった。
その後、サトリアーニのタルサスのコピー・バンドだったサスラットで演奏し、今でも2人は親友だといわれる。

冒頭にも書いたが、スティーブ・ヴァイがただのロック・ギタリストではないのは、彼の確固たる音楽理論である。高校の音楽クラスではビル・スコットに理論や作曲を叩き込まれたのだ。
やがて、ボストンにある有名校バークレー音楽院に進み、モード・ハーモニー、ビック・バンドのアレンジなどを学んだ。
さらにスケール、コード理論、初見での読譜など、一日12時間以上も勉強したという。
とりわけ、採譜力も卓越しており、フランク・ザッパアラン・ホールズワースカルロス・サンタナなどを採譜していた。実際、在院中の78年にデモ・テープを送ったことで、フランク・ザッパとの親交が始まっている。

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影響を受けたのは主に80年代のロック・ギタリストで、ジミ・ヘン、ジミー・ペイジブライアン・メイエディ・ヴァン・ヘイレンランディ・ローズ、フランク・ザッパ。
ジミ・ヘンのコピーは相当な習熟度で、
「ジミ・ヘンを通して、コードに対する独自のアプローチ法を学んだ」
と、語っている。

そして、彼が2番目に多大な影響を受けたのがジャズである。
ウェス・モンゴメリージョー・パスアル・ディ・メオラなどや、テッド・グリーンの『Soro Guiter』などから影響を受けたとされる。
さらにプリンスのファンク・ミュージック、スティーブ・レイ・ヴォーンのブルース・ギター、ウィンダム・ヒルのマイケル・ヘッジスのアコースティック・ギターやアフリカのギター・ミュージックと、彼の興味は尽きることがない。

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それらの多方面な音楽をバック・ボーンとしたスティーブ・ヴァイの奏法は、当然多くのロック・ギタリストが採用するマイナー・ペンタトニック、ブルース・ベースというありきたりな表現を大きく逸脱する。(※コード理論はここで)

ソロやメロディはほとんどリディアン・モードで構築され、ストレートなマイナー・コードに固執せずミクソリディアンやドリアンを好む。
例えば、ほとんどマイナーに聞こえるメジャー6th、9thといったドリアン・サウンドを多様する。
リズム面では、フランク・ザッパから学んだポリ・リズムをいかし8/8拍子の上に7/8のリズムを積み上げて曲にアクセントを作る。
その上で、ジミ・ヘンに触発されたコード・メロディ、ウェス・モンゴメリー・スタイルのオクターブ奏法、ペダル・トーン、トライアドでのハーモニクスなど、正に変幻自在なギター・テクニックで聴く者の想像を超えた演奏を繰り広げる。

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フランク・ザッパのバンドに参加していた頃手にしていたのは、76年製のフェンダー・ストラトキャスターで、ザッパのギター・クルー、ミジェット・スロートマンによる、組み込み式オーヴァー・ドライブ、リング・モジュレーター、EQ、アレン・ピックのストラトブラスター・プリアンプ、フロイト・ローズのトレモロ・ユニット搭載の改造ギターだった。

アルカトラズ、デヴィッド・リー・ロス・バンドの頃は、ジャクソン、ギルド、アイバニーズといったギターを使っていたが、デビッド・リー・ロスとの最初のツアーで盗難にあったという。
80年代末期には、アイバニーズと契約し、JEMモデルの開発に貢献している。
アコースティックは全てギルド製。
弦はディーン・マークレーのブルース・スティール・ストリングス.003-042ゲージで、ダンロップのヘヴィ・ピックで弾きまくる。

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最初のアンプはフェンダー・デラックスで、今でもレコーディングには使っているそうだ。
現在は、マーシャルがメインであるが、JCM800、ジュビリー・シリーズ、JCM900といったヘッドを所有し、VHTパワー・アンプ、メサ/ブギー、ソルダーノのヘッドと多彩に使いこなす。
スピーカー・キャビネットは、マーシャルの30wセレッション・スピーカー4×12。
デヴィッド・リー・ロス・バンド時代のエフェクターは、ローランドSDE-3000デジタル・ディレイ、イーブンタイドSP-26T、949ハーモ・ナイザー、ヤマハSPX-90マルチ・エフェクト・ユニット、アイバニーズSDR-1000ステレオ・デジタル・リヴァーブ、t.c.エレクトロニクス2290ディレイが組み込まれた巨大なラック・システムを使用していた。

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余談ではあるが1986年に、ライ・クーダーと出演した映画『クロスロード』で、彼は悪魔のギター・プレイヤー、ジャック・バトラー役を演じる。
主人公のギター少年とギター・バトルを繰り広げるシーンがあり、正に“悪魔のテクニック”で少年を圧倒するが、結局ブルージーでゆるい少年の演奏に軍配が上がる。
昨今のテクニック至上主義の権化としてスティーブ・ヴァイが登場するのは皮肉な話であるが、それは映画の主題に賛同し、早弾きだけじゃなくフィーリングこそが最も大事なんだ、というヴァイのメッセージだと評価すると、重要な意味を持つB級映画でもある。
未見の方は、是非ご覧いただきたい。

スティーブ・ヴァイの超絶ギター・テクは、彼が培ってきた確かな音楽理論というバック・グラウンドから裏打ちされた必然である!
あえて、昨今のYouTubeなどに見られる、単に世界早弾き合戦的な低俗な指向ではないのだという揶揄を呈しておきたい……。


●Frank Zappa-Stevie's Spanking(Live)

●Alcatrazz-Jet to Jet(Live)

●David Lee Roth-Just Like Paradaise(PV)

●Whitesnake-Slide it In(Live)

●Steve Vai: The Attitude Song (live at the Astoria, London)

●Steve Vai-Tender Surrender(Live)

●For The Love Of God 2007

●Steve Vai-3neckGuiter Solo(Live)

●Joe Satriani,Steve Vai,Erick Jonson-Red House(96Live)

●Steve Vai - "K'm-Pee-Du-Wee" (Teaser)

●Crossroads (1986) duel




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テーマ:YouTube動画 - ジャンル:音楽

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